読書「闇の守り人」
久しぶりに手に取った上橋菜穂子著「闇の守り人」。児童文学の名作シリーズである。このシリーズ、大好きすぎて実はまだ全部読んでいない。
好きすぎて読めない本が結構たくさんある。読んだら終わってしまうからだろうか。漫画は待ちきれなくてすぐ読み始めてしまう。ラノベの新刊もどちらかというと漫画に近い。先を先をと、流行るのは物語の続きをという私の浅ましい気持ちがそうさせるんだろう。
だから大事に読みたい本はとても特別なものなんだと思う。しっかりと味わいたいから、雑な読み方をしたくないのだ。
おそらく10年くらいぶりの再読は、かなり忘れているなという自分への情けなさと、新鮮さが入り混じったものだった。良いものは何回読んでもいいし、新しい見え方があったりする。
若い頃に面白かったものが歳をとってから読むとつまらないこともよくあるが、私に取っては当時見えなかったアラが見えたり、当時の自分の感情を思い出していろいろ思うので、決してつまらないだけに終わらない。
新しいものもどんどん出てくるのに、古いものもまた読みたいから全然追いつかない。それってとても幸せなことなんじゃないか。