「高慢と偏見」読了
ちくま文庫のジェイン・オースティン/中野康司 訳「高慢と偏見」下巻を一気読みしてしまった。同じくオースティンの「エマ」が好きすぎて、しかしどなたの訳で呼んだのか忘れてしまい、借りてはコレじゃないを繰り返してようやく読めた。
海外文学は敬遠される傾向があって、理由の一つとして登場人物の名まえが覚えにくい上に、たとえば「高慢と偏見」のエリザベスは文中でイライザ、リジー、ミス・ベネットと4通りの名前で呼ばれるなど、非常にわかりにくい。そもそも海外の愛称の付け方は不可解で、キャサリンがキャシーはまだわかるけれど、ケイトやキティとなると新しい人が出てきたのかと戸惑う。
私は韓国の小説を読んだ時に名前が覚えきれず、途中から誰が誰でもいいやという諦めの境地に到った。いいかげんに読んでいたら最終章で入り乱れての乱闘になり、ちっともイメージできないなと思いながら読み終わってしまった。
扉に登場人物の一覧表をつけてくださってる出版社さんは本当にわかってらっしゃると思う。最近の日本の小説でも、本文中でどんどん呼び方が変わっていくものもあるので、メモしながら読んだ方がいいのかもしれない。
そこまでの労力を割くのは嫌だという人には敬遠されてしまうんだろうな。だから流行らないのか。