日常に潜む罠
うっかり研修中レジに並んでしまった。とは言っても、別に殊更避けているわけではない。急いでいる時にはそもそも買い物をしないし、今日も、研修中って書いてあるの並んでから気づいちゃった、くらいの気持ちだった。
もとプロ小売販売としては頑張れ!と思いつつ初々しい様子を見守るわけだが、彼が3分の1カット大根をカット大根として手打ちしたのを見つけてしまった。
そのスーパーでは「3分の1カット大根」2分の1サイズの「カット大根」フルサイズの「大根」つまり計3種類が存在する。彼は研修中ゆえ、その罠にかかってしまったのだ。
私はぼそぼそと「大根の値段が違うようです…」と告げた。研修くんはハッとしたが慌てた様子はなく、「失礼しました」とさわやかに告げ、入力を取り消して打ち直してくれた。こやつ、できる。
今回の彼のミス(上から目線ですいません)は、バーコードの有無を確かめなかったのが原因だが、その後のフォローは完璧だった。彼はきっと良い店員になると思う。
ちなみに私が一番嫌だったのは、氷結というチューハイのレモンとグレープフルーツを、値段が同じだからいいだろと言わんばかりに、かごの中でシャッフルして持ってきやがるお客様である。この2商品、缶の配色が全く同じで、正面を見ないと判別がつかないのだ。在庫数がズレて店長に怒られるのは私だかんな、一個一個スキャンするけど、遅いって文句垂れるなよバーローっていつも心で叫んでた。