昆虫にさわれない
最近は蛇のおもちゃを売っていないらしいのだが、それは本物の蛇が身近におらず、見ても本物と見紛うことがないかららしい。私は田舎にいたころ何回か見たし、抜け殻も見た。財布に入れるといいというものの、なかなか触れるものじゃない。切れたトカゲの尻尾も苦手だ。あ、トカゲじゃなくてカナヘビだったか。
都会にだってセミはいるし鳴くし、カナブンだってその辺りにゴロゴロ転がっているが、もうこの歳になると昆虫にさわれない。特にセミ、あの振動が生理的に耐えられない。しかし、道端でひっくり返ってもがいているのを見ると、木の枝を拾ってきて裏返すのは習慣になっている。
いつか、セミが恩返ししてくれないかなと期待しているのである。カナブンもできるだけ道の端に寄せておくようにしている。しかしなぜ階段のど真ん中にいつもいるのか。