好き嫌いが多いと人付き合いで損をする。
雨が降り続く1日だった。気が滅入るわけでもなく、行かなくてもよい買い物の予定を切り捨てただけである。
本当に食べたいものは、高いなあと思いながらお金を払うか作るかしかないので、食べたくなくもない程度のものを自分で作って食べているのだが、そもそも私は世に言うご馳走があまり好きではない。
高いもので唯一好きなものはうなぎかもしれない。でも高いお店に入ったことはない。お金がないからというよりは敷居が高くて。寿司も肉もあまり好きではない。素材で苦手なものが多いので、何でできているかわからないものはなるべく口に入れたくない。あ、メロンは好きだ。ただ、安いメロンでも幸せ。
安い舌だが、値段にかかわらず、自分が拒否するものは何があっても食べられない。だからなるべくなら偉い人と食事に行きたくない。さすがの私も残したら失礼なことくらいはわかるので、先回りして行くお店にわがままを言うことにしている。
好き嫌いが多い人間は、人間の好き嫌いも激しい欠陥人間だと言われたことがある。はいそうですか、その通りかもしれませんね、あんたのこと嫌いだし。なんて口には出さないですよ。大人ですから。