鼻から吸って口からこぼす

おや、いらっしゃい。なにかお探しで? その我楽多ね、画面に不定期になにか出てくるんですよ。ぷろぐらむとかいうやつですかね。なんの役にも立ちやしないのに。物好きですねぇアナタ。はあ、左様ですか。なんですかねえ、決められたことだけしていれば楽に生きていけるのにねえ。そう思いません? あらそう。アナタみたいな人を物好きって言うんですよ。つける薬もありゃしねぇや。

つみかさね

 行こうと思っていた対面での小説講座が中止になってしまったので、この週末がぽっかりと空いた。せっかくできた時間なので、来月末に迫った小説の新人賞の締め切りまであと1ヶ月ちょっと、はかばかしくない進捗を少しでもなんとかするために、とにかくパソコンに向かう予定である。

 物語を考えている時間はとても楽しいのだが、それを文字として自分の外に出そうとすると、想像の素晴らしさと裏腹にしょぼい文章しか生み出せず、激しい自己嫌悪に陥る。自分の中にある色とりどりの物語が、鉛筆を左手で持って書いたような出来の悪い落書きでしかないことを思い知らされるのだ。

 その度に立ち止まってきたけれど、今回は友人達と「賞に応募できなかったら100万円払う」なんて賭けをして望んでいるので、とにかく文字数だけは書かなくてはならない。

 でもどうせなら良いものをとか思ってしまうんだ。もちろん良いものにする努力はする。その前に文字数。とにかく量。10万字までは遥か遠い道のりだが、ひたすら頑張るのみ。