フロンティアスピリット
今日もまた小さなミスをいくつも犯して、生きていくのが恥ずかしいなと思った。
私がするような失敗をまわりの人は決してしない。ものの言い方ひとつとっても、うまいよなあとずっと感心し続けている。会社員としての私は新卒入社で入った若者のようなもので、エレベーターで偉い人と乗り合わせた時もうっかり先に降りてしまうし、無駄に歳をとっているのでヤバいことには気づくんだけれども、基本ぼんやりしているのでまた同じことをしてしまったり、する。
そんな私を横目にうまく立ち回れる人たちは、生まれてこのかた一度も間違った選択をしたことのない器用で完璧な存在なんだろうか。それとも私のようなものの失敗を踏み台にして賢くなっているのか。だとしたら私の数々の不手際も世界になくてはならないものなんじゃないか。私の失敗の後に成功者の道ができるのなら、私はさしずめ開拓者ということか。
ただ傷つかずに平和に生きていきたいだけなんだけど。