鼻から吸って口からこぼす

おや、いらっしゃい。なにかお探しで? その我楽多ね、画面に不定期になにか出てくるんですよ。ぷろぐらむとかいうやつですかね。なんの役にも立ちやしないのに。物好きですねぇアナタ。はあ、左様ですか。なんですかねえ、決められたことだけしていれば楽に生きていけるのにねえ。そう思いません? あらそう。アナタみたいな人を物好きって言うんですよ。つける薬もありゃしねぇや。

「メモの魔力」

 前田裕二さんの「メモの魔力」という本を読んだ。いつもそうなのだけれど、図書館のコルクボードに貼られた帯を見たり、雑誌やネットで紹介されているのを見て読んでみたいと思って図書館で予約して、人気があるために手元に届くまで半年かかったりしてしまうと、もはやなぜ読みたかったのかわからなくなってしまう。ただ、メモやノートを取るのがへたな私はつい方法論に手を伸ばしてしまう癖があるのは否めない。

 すすめられているノートの取り方は、ノートは見開きで使う、日付を書く、アンテナを張り巡らせて気になった事実を書く(つまりこれがメモ部分)、事象を「抽象化」する、抽象化したものを「転用」(他で応用)する、というもの。出典を忘れたが、「要約力」を鍛えよというなにかの本を思い出した。

 多量のメモの利点として、自分が何に注目しがちかという傾向のデータがとれることが一つ。コンビニ勤務時代、お客にイラッとするたびにレシートの裏にそのことを書いて集めて後で見てみると、マナーやモラルがなってないお客がとても嫌なのだとわかった。それと、客観性がない人も。他人のマナーやモラル観を私が変えられるわけはないので、将来ネタにしてやるぜとひたすらメモし、客観性がない人には「何言ってんのかわかんないっす」とツッコミを入れることで対応。それでもムカつくものはムカつくけれど、ある程度はおさまったように思う。

 だから、本に書いてある内容は概ね納得はいった。ただ、そっくり真似して行動するかと言われたら微妙だ。抽象化と具体化のズームは、文章量の調整に不可欠だと思うので、もっとうまくなりたい。以上。