病院はこわいところ
病院が苦手だ。
行き慣れた病院ならいいのだが、初めて行く病院の、「診察室の前でお待ちください」の診察室はどっちとか、「あちらへどうぞ」のあちらはどっちとか、どこへいけばいいのか分からなくてオロオロして、そんなこともわからないのかという視線を向けられてさらにオロオロする。
その人にとっての当たり前が、私にとっては当たり前ではないという、その断絶はどこまで行っても埋まらない。申請書類を病院から提出してもらわなければいけないのに返されてしまい、「いや、病院から出していただかないと」と押し返すことに成功するも、「で、どこに送るんですか?」「封筒など一式を受付の時にまとめてお渡ししたと思うのですが」「……。調べて出しておきます」「はい…」という問答をしたりとか。
たくさんの人たちが働き、人の手から人の手へ渡る時に起きるちょっとした思い違いが、思いもよらないことを引き起こすのが、とても辛い。
役所もそういうことが起きがちなのだけれど、最近の役所はとても優しくて、少しオロオロしているとすぐフォローに入ってくれる。それに甘えているから、病院で余計辛い思いをするのかもしれない。